enjoying!

歩斗くらいのボールコントロールがあれば簡単なことだ。

歩斗、お前ちゃんと成長してるよ。

 「ナイスボール!」

 「サンキュ!」

ハイタッチを交わした。

2-0とオレらがリード。

ファイナルはサーブを交互に打っていく。

 「0-2!」

佐倉の三番手は変化の強いサーブを打つことで有名だ。

団体戦の試合の時も、スライスやカット、リバースを自由自在に扱っていた。

 「歩斗、ちゃんと構えとけよ!」

 「わかってますって。」

歩斗が息を吐いたのが聞こえた。

歩斗のレシーブが上手くいかなくて、相手前衛に取られてしまうかもしれない。

オレはフォローの位置につく。

相手選手がスライスサーブを打った。

ここからでもボールの回転が見える。
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