enjoying!

意識がどこかに飛んでいった。

その意識がどこにあったのかはわかんないけど…気づいた時にはボレーが決まってて…。

あたしは地面に仰向けに倒れていた。

 「ハイボレーのあと、空中でバラン
  ス崩して背中から派手にコケたか
  らね。
  頭打ったんじゃない?」

 「いや…そーゆーのじゃなくて。」

…なんだったんだろう、あれ。

自分でもよくわかんない。

 「お疲れ、愛華。」

 「…笹嶋さん…!!」

あたし…汗だくなのに…。

しかも、さっき転んだからユニフォーム汚れてるし…。

 「転んでたっしょ?
  大丈夫?」

 「大丈夫です!」

もしかして…ずっと見てたのかな…。

 「ま、次も頑張れ。
  応援してるから。」


  
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