Ｙｏｕ
降りてみると予想通りそこには小さな娘と手を繋いだ伯母がいて、早くも私を見付けてぶんぶん手を振っていた。

相変わらず恰幅の良さだ。
苛々するとやけ食いする癖は変わらないらしい。
とすると今は苛々する状況が増えているのだろうか。

一応までに笑みを返し、改札機に新宿で買った切符を通した。


「久しぶり、伯母さん。
今日からお世話になります。」


少し頭を下げると伯母は、あらあらまぁまぁ、とケタケタ笑った。


「昴は律儀ねぇ！いいのよそんなに畏まらなくても。
ほら美晴、挨拶なさい。」


伯母の背後から伯母の娘、つまりは私の従妹が顔を出す。

彼女は確か今年小学校三年生だったはずだ。
右耳の上で髪をまとめている。
前見た時より身長も髪も伸びた。

伯母のやけ食いの癖と同様、彼女の人見知りも健在らしい。
私はとりあえずしゃがんで笑いかけた。


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