誤字脱字矯正ギブス
ノーベル文学賞への道



俺の今の最大の悩みは、彼女が居ない事でもないし、歳をとって夜中に何度もトイレに行ってしまう事でもない。




携帯小説と言う世界に入って自分の作品に誤字脱字が多い事だ。




笑いたい奴は、笑えばいいさ。




だが、俺の作品が何故読まれないかは、きっとこの誤字脱字のせいだと信じている。




それなら、集中力を上げて誤字脱字を無くせばいいじゃないかとか、もっと推敲しろとか声が聞こえて来そうだが元々怠惰な俺にそれを求められるのは、無理な話しだ。




いかに楽をして誤字脱字を無くすかを考えてた時に偶然見つけた広告があった。



それは、いつも定期購読してる週間格闘技&プロレスの広告ページにプロテインの広告の横にひっそりと載っていた。




『誤字脱字矯正の会です。


これであなたも誤字脱字が無くなり彼女にモテモテ!!』




と最初に書いてあった。




誤字脱字が無くなると何故、女にもてるのかさっぱりその因果関係が分からなかったが俺は、誤字脱字と言う文字に獲物を狙うチーターのように反応した。



チーターと言っても水前寺ではない。



あれは、チータか?まぁいい。




続きを読むと更に興味が湧いてきた。




『あなたも、誤字脱字で悩んでませんか?


例えば彼女に手紙を送る時に、間違えた漢字を書いてしまいフラれたとか、メールを打つ時に、好きだよと打ったつもりが隙だよになったりしてませんか?


それでは、あなたがまるで隙だらけの人のように見えますよ』


< 1 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop