君を、僕は。



その次の日、馨さんはなんだか気まずそうに、けれどいつも通り迎えに来て下さった。


馨さんはもう触れないと言ったけれど、

わたしも、馨さんの言う、同じだいすきを知っているから、

馨さんの手を握った。


馨さんは、少し驚いて、それから笑って、握りかえしてくれた。





(きっと俺は一生君の兄だ。)







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