続・俺様王子の初恋
苦悩
「 ・・・一条、どうする? 」
8月半ばの教室の気温が
体力も気力も奪う。
ただでさえ暑いのに
狭い進路相談室で担任と
二人っていうのは、
更に暑く感じる。
「 どうするって・・・ 」
「 もうすぐ9月だぞ? 」
卓上カレンダーを指差し
”分かってるか?”と
俺の手をペンで突いてきた。
「 進学は無理 」
「 何で? 」
「 なんでも 」
俺がそう答えると
担任は大きな溜息を零した。
親が望む進路には進まない。
最初から進学は考えてなかった。