続・俺様王子の初恋
焦り
「 ・・泰雅!ちゃんと先生に 」
バンッ、とドアを閉め
俺は家を出た。
早足で学校へ向かう。
その間も頭の中で繰り返される
親父の怒鳴り声に顔が歪んだ。
「 あ、あの・・・っ 」
「 ・・・ 」
校門の手前で、声をかけられた。
緩く髪を巻いた小さい女が
俺を見上げて、
「 ・・・ちょっと・・いいですか? 」
そう言った。
声も手も震えてるし、
いつもなら、適当に返事をして
ついていく。
──────────けど、今は・・・