続・俺様王子の初恋
「 ごめん、今度にして 」
そんな話を、聞く余裕なんかない。
周りは進学先、就職先を決めて
徐々に楽になっていってる。
俺は、焦っていた。
「 ・・・・先輩? 」
”どうする?”
自分に追い込みをかけて、
それで最後には葵と離れる?
もっといい選択はないのか?
「 泰雅先輩! 」
「 ・・・・葵 」
「 どうしたんですか?
気分悪いんですか? 」
気付けば、玄関に居て、
葵は立ち止まった俺の背中に
手を回して”保健室行きますか?”と
フラつく俺の体を必死に支えていた。