続・俺様王子の初恋
葵と付き合いだしてから
一日が早く感じるようになった。
「 ・・・・もう、夏だな 」
5月半ばの気温は、少し高い。
俺にもたれ掛かっていた葵に
そう言うと、
「 葵? 」
目を閉じた葵は、ドサッ、と
俺の膝へ倒れこんできた。
付き合う前も、付き合ってからも
俺達は変わらず放課後を旧校舎の
保健室で過ごしている。
葵の寝顔はもう何度も見てきたけど、
何度見ても、見惚れる。
「 ・・・・やべぇ 」
本当に、”地味でよかった”と
こんなときに安心する。