続・俺様王子の初恋
「 ・・・・離せよ 」
「 血、出てるじゃない 」
「 放っとけよ! 」
苛立ちが最高潮に達して
バシッ、と美夏の手を弾いた。
握りすぎて、爪が食い込んだのか
血が滲んだ拳を再度握ると
ポタポタ、と床に何滴か血が落ち、
しばらく呆然としていた美夏は
ハッとして俺を見上げた。
「 ・・・・決めらんねぇよ、こんなもん 」
茶封筒を横目に、無意識に
弱音が口から零れた。
「 ・・・・いっそ、・・・ 」
言ってはいけないことを
搾り出すような声で言う瞬間
美夏が俺の頬を殴った。