続・俺様王子の初恋
決意
「 担任の先生とは話してきた? 」
「 あぁ 」
「 そう。まぁ頑張りなさいよ 」
目の前に置かれたコーヒーを
喉に流し込み、”サンキュ”と
美夏に言うと”お礼なんて気持ち悪い”と
顔を歪めて部屋から出て行った。
あれからもう4日。
学校に行って授業を受けて、
それから少し担任と話して、
どこにも寄らずに家に帰る。
そんな毎日だった。
不思議と葵を見かけることがなくて
それでも自分を急かし続け
なるべく考えないように、
目の前の資料に集中した。
一年くらい、やってやる。
毎週絶対会いに行ってやる。
最後の泣きそうな葵の顔が
脳裏に焼きついたままだ。
そんな顔をするなら、
”離れたくない”
そう言えばいいだけの話なのに。