続・俺様王子の初恋





首を横に振った私の頬に
手を添えた先生は、
柔らかく笑って、











「 ”嫌だ”って言ってほしかったのよ。
  一週間でも、会えないのは嫌ですって
  そう言ってほしかったのよ、本当は 」







私は本当に何も知らなくて、
ただ先輩の言うとおりに、
先輩に従うだけで。







「 恋人は甘えるものよ、葵ちゃん。
  たとえばそれが相手の負担になっても
  ”甘えること”は恋人にとって
  すごく大切なの 」






先生は今、私を叱っていて
それでいて優しくて。








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