続・俺様王子の初恋
「 ・・・・・葵・・か? 」
携帯を閉じて、私が頷くと
先輩は私を上から下まで
何度も何度も見て、
「 ・・・・・・・可愛い 」
そう言って、伸びてきた腕が
私の腕を掴んで、引き寄せられた。
三ヶ月ぶりの先輩。
茶色い髪は少し伸びていて、
邪魔なのか耳かけをしていて・・・
なんだか、大人っぽい。
「 ・・・本物だよな・・ 」
「 こっちの台詞ですよ・・・ 」
夢の中で何度も先輩に会った。
”このまま目を覚まさなきゃいいのに”
何度もそう思って、目を覚ますたびに
溜息を零してきた。