続・俺様王子の初恋
「 こんなんで学校行ってんの? 」
体を離した先輩はもう一度
私を上から下まで眺めて、
大きな溜息を零した。
「 地味でいろよ・・・ 」
「 地味なままじゃ、先輩の
彼女じゃいられないから・・ 」
長かった髪をバッサリ切って、
少しだけメイクなんかもして、
スカートの丈を短くして、
私は地味子を卒業した。
”地味なままじゃだめだ”
先輩と離れてすぐに、
自信をつけよう、と思った。
挫けてばかりの、泣いてばかりの
弱虫じゃない。
私はもう、一人じゃない。
先輩がいて、美夏さんがいて、
信用できる人たちが居る。
それだけで、今まで引きずっていた
過去も記憶も、今じゃ”思い出”として
受け入れられることができた。