続・俺様王子の初恋
指輪
「 葵?今どこ? 」
『 ・・・今?・・・家、ですけど 』
「 暖かい格好しとけ。
外寒ぃから 」
夏が過ぎ、気付けば冬。
初めてだらけの仕事場で
なんとかやっていけている状態だった俺は
久々に休みをもらえた。
クリスマスは一緒に過ごせない。
電話では言いづらくて、
メールで伝えた。
返信は二日後に来た。
大丈夫ですよ。
頑張ってくださいね!
・・・やっぱり、泣いたのか?
クリスマスは過ぎたけど、
会えるだけで、それだけで
今はいい。
行くことを伝えずに来た。
葵が家にいるか確認して、
俺は葵の家へと車を走らせた。