青薔薇に愛を込めて
「そうか、確かに焔の色を持つぬしは、セルリアの子に違いないな。…して、ぬしはこの者の未来を知りたいのか?」
「はい」
慎重にひとつ頷く。
ミリテスは私をちらりと一瞥した後、眉をひそめた。
「セルリアの子の願いならば聞き届けてやりたいところだが、生憎、この者は神の道筋から外れている。わたしには視えんのだ。すまぬな」
「いえ、」
首を横に振ったミリテス。
リツィリアさんは謝らないでくださいとでも言うように苦笑した。
ていうか、神の道筋から外れているんだ、私。
もう怒りを感じることすら面倒になってきた。
なんでこんなことになったのだろうか。
そればかりが頭と心の中を支配する。