青薔薇に愛を込めて


もしかして…と脳裏に最悪な可能性がよぎる。

あり得ないと否定しながらも、私は恐る恐る訊ねた。



「あの、ここって…地球ですよね?」

「ちきゅう……?聞いたことないな」



がしゃんっ

そんな感じの音を鳴らして私の中の何かが壊れた。



不思議そうに首を捻って、心当たりがないか考えてくれるリツィリアさんに嘘をついている様子はない。

もしこれが嘘だとしたら、彼はハリウッドスターになることだって御茶の子さいさいだ。



「ふふ」



どうしてだろう。
なんだかすごく笑いたい気分。


急に笑い出した私を見て、リツィリアさんが覗き込んでくる。

それにさえ笑えてくるのだから、
もう末期かもしれない。



「あははははっ」



ああ、ダメだ。
なんかもう疲れた。


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