アイツは私の初彼氏 ~ホワイトデー編~
「何か悪いな。買ってすぐもらうなんて」
「いや、まぁ使ってくれたらそれで嬉しいから」
「絶対使うよ!当たり前だろっ」
私は得意気に笑って見せた。
それから、せっかくだからと周辺の店をブラブラして、帰る頃には夕方になっていた。
夕焼けの中、また手をつないで歩く。
前までは知ってるヤツに見つかったらと思うと焦る気持ちもあったけど、今は自然にいられる様になった。
他愛ない事を話しながら道を歩く。
途中、地元の公園が見え始めると、克幸が私に寄るように誘ってきた。
夕方の公園は人もまばらだ。
克幸に促されて、私は空いているベンチに座る。