アイツは私の初彼氏 ~ホワイトデー編~


何だか、すごく心臓がドキドキしてきた。



初めての女の子っぽいアクセサリー。

似合わないから避けていたのに、いざもらうとうれしくて。

「……ありがとう」

自然に、そう口にしていた。

「安いやつで悪いけど……そのうち、」

「そのうち?」

途中で言葉を切った克幸に私が問う様に見ると、目が合った途端に慌てて逸らされた。

「何でもない」

「ふーん?ま、いいけど。それよりコレ、大事にする」

「―――おう」



 公園を後にして、隣同士の家に向かって歩く。

幼なじみって不思議だ。

家族と友達の間みたいな存在で。

その上彼氏だと、何だかややこしいな。



 
< 12 / 15 >

この作品をシェア

pagetop