アイツは私の初彼氏 ~ホワイトデー編~
「じゃあな、明日ちゃんと起きろよ」
「そっちこそ、朝錬遅刻すんなよ」
「うっせー」
笑いながら門扉を開けようとした克幸に、一瞬イタズラ心が芽生える。
「克幸!」
呼び止めると不思議な顔で振り向いた克幸に、私は勢いよく近付いて―――素早く離れた。
「―――っ!」
信じられないという表情で口元に手をやる克幸に、私は軽く舌を出して家に逃げ込んだ。
初めての私からは、初めてのアクセサリーのお返しに。
ハッピーホワイトデー!
終わり