アイツは私の初彼氏 ~ホワイトデー編~
「あんたっ……、もうホント鈍いんだからー」
かお姉が呆れてため息をつく。
そう言われてもさぁ。
「これは……久々に出番ね」
しお姉が何か企んでいる顔をしている。
うっ、嫌な予感。
「顔洗ったらさおの部屋に集合っ!」
あー、やっぱりか。
部屋に戻ると、姉ちゃん達はすでに準備済みだった。
広げられたメイクボックスに、並べられた服。
「さぁ、今日はどういうイメージでいこっかなー」
人で遊ぶ気マンマンだろっ!
「頼むから……せめて動きやすくしてくれ」
しかし、姉に勝てない妹としては結局されるがままにしかならないのだった。