アイツは私の初彼氏 ~ホワイトデー編~
「……いや、そのままでいい」
けれど目が合った克幸は何だか嬉しそうに笑った。
向かった先は、いつもの駅前ショッピングモール。
克幸に手をつながれて歩いていた私は、お店の状態を見て初めて気が付いた。
―――今日ってホワイトデーの2日前だ!
「やっべ、私お返し買わないとだった!」
バレンタインに女の子からチョコをもらったのを思い出す。
「だよな。俺も、それ思い出してさおに付き合ってもらおうと思ってさ」
「そっか、克幸いっつも姉ちゃん達にお返し買ってたもんな。今年も?」
「まぁそれもあるけど、お前……何で自分のだと思わないんだよ」
「―――あっ」