シロクロ
俺がリビングに行くと、親父はもうテー ブルのイスに腰掛けていた。
『そこに座りなさい』
親父が、自分の前の席を指差して行っ た。
『話ってなに?』
俺は、親父の言われた席に座りながら聞 いた。
『勝手な事だと思ったが、今日、お前の 編入届を出して来た』
編入届!?
『はぁ!どこの学校だよ!!』
元暴走族のしかも総長の俺を受け入れて くれる学校があるわけないだろ。
『まぁ、そんなに大声をだすな、鈴蘭学 園だよ。』
親父は、子供に言い聞かせるような口調 で言った。
『すずらん学園?』
聞いた事のない名前に俺は、親父に聞き 返した。

< 5 / 114 >

この作品をシェア

pagetop