シロクロ
『なんや、藤原は、屋上初めてなん か?』
シンが、多分俺の様子を見て聞いた。
『うん、初めてだよ』
俺は、シン達の方に体を向き直して言っ た。
『アキくん、アキくんは、どこ中なの? 俺とミヤとシンは、花里中なんだ。あん まり行ってなかったけど』
レンが、親しむための第一歩的な事を聞 いた。
『ボク、中学校行ってないんだ。ちょっ と家庭の事情で行けなかったんだ』
喧嘩に明け暮れていたとも言えず、俺は 悲しそうな表情をして言った。
『そうなんや、なんか、かんにんな、ワ イは、藤原の事気に入った、なんかあっ たらいつでも言うんやで』 シンは、照れくさそうに笑いながら俺に 言った。
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