先輩と後輩の恋愛事情
応援合戦が始まった。
白組が「わーーー!」といいながら白のポンポンを持った女子と一緒に登場する。
最初は男子からだ。
佳わっと…。
キョロキョロと眼を動かして佳の姿を探す。
「あ、ねぇ実梨、あそこにいるのが佳くんじゃない!?」
1人の女の子が中央らへんにいる男の子を指していた。
「あ…」
確かに佳だ…。
けど、佳ってこんなにかっ…。
「「かっこいい〜!」」
えっ!?
「ちょっと実梨、佳くんまたかっこよくなってるんじゃないの!?」
「絶対前の写真で見た時よりもかっこよくなってるよ〜!」
隣で頬を赤らめてうっとりとする女の子たち…。
ビックリした。
想ってたことが声に出たのかと思った…。
…うん、確かに今の佳はかっこいいかも…。
白組の応援が終わり、次は赤。
佳にかっこよかったと言いたいけど、そんなことを言ってるヒマなんてないよね…。
『続きまして、赤組チームの応援です。』
放送されて、赤組みんなで円陣を組む。
団長である黒木先輩が
「みんな、ミスしても構わないから、精一杯がんばろう!」
大声で言うとみんなも先輩の声に負けないぐらい
「おおぉぉぉ!!」
大声で答えた。