先輩と後輩の恋愛事情
「先輩、ありがとうございました」
「え?」
「先輩は私の命の恩人です」
「ハハハ、それは大げさ過ぎるよ」
「でも…」
先輩は笑っているが、私にとっては本気なことであり、え〜とつまり…。
ホントにすごく助かったということだ。
「でも実梨ちゃんが無事で良かった。
正直、声が響いてた時はすごくヒヤヒヤしてたんだ
実梨ちゃん泣いてるんじゃないかって…」
「えっと…」
先輩の思ってた通り、私は泣いてまいました…。
「でも思ってたより泣いてなかった」
そう…なんだ…。
「あの先生生徒を見下してるからな〜。
ま、実梨ちゃんがあの時もっと泣いてたら俺本気でキレてたかもしれないね…」
「…?」
何で私があれ以上に泣いてたら先輩はキレるんだろ?
よく分からなかったけど、先輩はいつも笑顔だから本気でキレたら怖そうだな、と思った。