先輩と後輩の恋愛事情


「あ、実梨!」




「…ただいま…」



「お帰り、大丈夫だった!?」



「うん…」




教室に帰って中に入ると、心配したような顔をした仲の言い女の子が駆け寄って聞いてきた。



「実梨が行った後、塩田先生結構怒ってたけど、怒鳴ったりはせず、静だったの」



「そうなんだ…」



「これも黒木先輩のおかげかな?」



「…だと思うよ」




本当に先輩効果かはわからない。



けど、みんなが先生から八つ当たりされずにすんで良かった…。




「実梨、先生に怒られたって話、隣のクラスとか結構広まっちゃってるよ…?」


「……」



こそっとそれだけ教えて、女の子はどこかへ行ってしまった。




『広まっちゃってるよ…』…




まぁすぐ広まってもおかしくないことだ。




あれほど派手に大声で怒鳴られたのだから。



1階にいた先輩に聞こえていて、隣のクラスの子に聞こえていないはずがない。





ということは、今頃佳の耳にも届いている頃かな…。










< 45 / 138 >

この作品をシェア

pagetop