先輩と後輩の恋愛事情
全然そういう程度じゃなかった!
リーダーって、もろ関わってるじゃん!
「せ、先輩、そんなに強かったんですか…?」
「んー、自分で言うのもあれだけど、違う不良組の集団を2・3個潰すぐらい…。
その中に青木団もいたっけ?」
すごい強いじゃないですか!
「全然予想できませんね…」
「……」
佳も話を聞いて呆気にとられていた。
「で、秋ごろかな…
理香が俺に告白してきて、付き合うことになったのは…。
最初珍しいなって思ったんだ。
学校でも外でも不良ってことで有名な俺に告るなんて…。
だから付き合った。
けど、理香は付き合ってすぐ、俺に不良をやめてくれって言ってきたんだ。
ソッコーで断ったけどね」
クスクスと笑う先輩はあの時を思い浮かべてる様だった。
…ん、待って。
私たちが先輩たちに会った時まだ付き合ってたってことは、中学の時点では別れてないってことだよね?
てことは先輩たちも付き合って二年ぐらい続いてたんだ…。
「でも理香、聞かなくてさ。
一応ご令嬢だし、付き合ってるのが不良っていうのはまずいらしかったんだ。
じゃぁ何で俺に告ってきたんだって言ったら、あいつ、
「ただ単に好きだからよっ!」て…
そん時はさすがの俺でも呆れたね。
まぁ、話が長くなるから略すけど、そんなこんながあって不良を止たんだ」
「そうなんですか…」
先輩にそんな過去が…。
…てゆーか、早瀬先輩ご令嬢だったんだ…。
道理でいつもあんな自信たっぷりげで、わがままだと思った。
「で、ちょっと話変わるんだけど、一番怪しいのは理香だと思うんだ」
「実梨に絡んできた人をそむけてきた犯人のことですか?」
「そっ」
「何で早瀬先輩なんですか?」
「実梨ちゃんも知ってると思うけど、理香は…すごく嫉妬を焼く人なんだ…」
あぁ、確かに。
もうこの身をもって体感してます…。
「だから…
俺が実梨ちゃんを好きだからこんなことをしてくるんだと…」
なるほど、早瀬先輩のことだ。
こんなことしそうかも…。
でも、ちょっとやり過ぎじゃない?
佳や先輩が助けてくれなかったら、私今頃どうなっていたことか…。
早瀬先輩にはそんなの関係ないってことかな…。