強引な次期社長の熱烈プロポーズ
3.身近な密室
*
(あ、もうお昼だ)
腕時計を見てみると時刻は12時25分―――
きっと綾が待っている。そう思って抱えている仕事を切りの良いところまで急いで終わらせる。
「神野さん、お昼どうぞ?」
「あ、はい」
「何か引き継ごうか?」
「大丈夫です。ありがとうございます。」
坂谷が休憩から戻ってきて、百合香に順番を促す。
ちらりとバックヤードに目をやるが、まだ柳瀬は商談から戻ってきていないようだ。
柳瀬は店内が閑散としている時には決まって2階の関係者スペースであるバックヤードのパソコンに向かっているのが常なのだ。
そのバックヤードを通り抜けると、関係者専用のエレベーターがあり、それを利用し5階にある事務所·休憩室兼ロッカールームに行くことができる。
百合香は私物バッグから携帯を取り出し、メールのチェックをしながらエレベーターを待った。
(あ、もうお昼だ)
腕時計を見てみると時刻は12時25分―――
きっと綾が待っている。そう思って抱えている仕事を切りの良いところまで急いで終わらせる。
「神野さん、お昼どうぞ?」
「あ、はい」
「何か引き継ごうか?」
「大丈夫です。ありがとうございます。」
坂谷が休憩から戻ってきて、百合香に順番を促す。
ちらりとバックヤードに目をやるが、まだ柳瀬は商談から戻ってきていないようだ。
柳瀬は店内が閑散としている時には決まって2階の関係者スペースであるバックヤードのパソコンに向かっているのが常なのだ。
そのバックヤードを通り抜けると、関係者専用のエレベーターがあり、それを利用し5階にある事務所·休憩室兼ロッカールームに行くことができる。
百合香は私物バッグから携帯を取り出し、メールのチェックをしながらエレベーターを待った。