強引な次期社長の熱烈プロポーズ
*
なんだかんだ、百合香も残った自分の仕事を終えると、通常より30分程遅い時間になっていた。
恐らく1階の社員はもう全員上がっているだろう。
百合香は柳瀬がいる場所まで近付いていった。
「柳瀬さん」
「ん、終わった?」
「はい。お先に失礼します。」
「待って」
百合香が後ろを向いて歩き出そうとした時に肩を掴まれ引き留められた。
百合香は不意討ちだった為に、仕事モードオフの顔になっていた。
顔だけではなく、気持ちも。
「な、なんですか」
「昼間の続き」
「別に…柳瀬さんには関係のないことです」
「桜井が言ってたけど?」
(桜井さんが?!
何を聞いたって言うのだろう?!)
「な、何を言ってたんですか」
内心物凄く焦っていたが、平静を装って柳瀬に聞いてみる。
すると、少し間をおいて柳瀬が言った。
「心当たりは?」
「えっ」
「心当たり、あるんじゃないの?」
百合香は手を握り締めて、今の柳瀬は自分を逃がしてくれないと観念した。
なんだかんだ、百合香も残った自分の仕事を終えると、通常より30分程遅い時間になっていた。
恐らく1階の社員はもう全員上がっているだろう。
百合香は柳瀬がいる場所まで近付いていった。
「柳瀬さん」
「ん、終わった?」
「はい。お先に失礼します。」
「待って」
百合香が後ろを向いて歩き出そうとした時に肩を掴まれ引き留められた。
百合香は不意討ちだった為に、仕事モードオフの顔になっていた。
顔だけではなく、気持ちも。
「な、なんですか」
「昼間の続き」
「別に…柳瀬さんには関係のないことです」
「桜井が言ってたけど?」
(桜井さんが?!
何を聞いたって言うのだろう?!)
「な、何を言ってたんですか」
内心物凄く焦っていたが、平静を装って柳瀬に聞いてみる。
すると、少し間をおいて柳瀬が言った。
「心当たりは?」
「えっ」
「心当たり、あるんじゃないの?」
百合香は手を握り締めて、今の柳瀬は自分を逃がしてくれないと観念した。