強引な次期社長の熱烈プロポーズ
ガコン、
ウィーン…
1階から上がってきたエレベーターが到着し、扉が開く。
百合香は手にした携帯の画面を見たままエレベーターに乗り込むと、先客がいることに気付き顔を上げた。
「やっ…柳瀬さん!」
「なに」
驚きのあまり声に出したが、なに。と言われると返答しようがない。
百合香は肩を窄め、『いえ…』と一言添えて縮こまりながらエレベーターの奥に進んだ。
5階なんてすぐ―――
その筈なのにとても長く感じる。古いエレベーターだから、という訳だけではなく気持ちの問題だ。
ボタンのすぐ前に立っている柳瀬の後ろ姿を見つめて、ふと肝心な昨日の謝罪をしていないことに気付いた。
「あ、あの…」
百合香の一言で柳瀬は振り向いた。
ウィーン…
1階から上がってきたエレベーターが到着し、扉が開く。
百合香は手にした携帯の画面を見たままエレベーターに乗り込むと、先客がいることに気付き顔を上げた。
「やっ…柳瀬さん!」
「なに」
驚きのあまり声に出したが、なに。と言われると返答しようがない。
百合香は肩を窄め、『いえ…』と一言添えて縮こまりながらエレベーターの奥に進んだ。
5階なんてすぐ―――
その筈なのにとても長く感じる。古いエレベーターだから、という訳だけではなく気持ちの問題だ。
ボタンのすぐ前に立っている柳瀬の後ろ姿を見つめて、ふと肝心な昨日の謝罪をしていないことに気付いた。
「あ、あの…」
百合香の一言で柳瀬は振り向いた。