強引な次期社長の熱烈プロポーズ
＊


翌朝、いつものように出勤すると稼働表を見てがっかりしたようなほっとしたような気持ちになる。

今日は柳瀬が公休日だった。

正直、昨日の今日でどんな顔して会って、仕事をしなければならないか少し悩んでいた位だからちょっとほっとして、だけどやっぱりそんな悩みどうとでも。という感じで会いたい気持ちの方が断然大きかった百合香は柳瀬の姿が今日はないということに拍子抜けしてしまった。


「おはよう」
「あ、おはようございます」

そんなこと知らずに坂谷が百合香に挨拶をする。

「どうしたの？ぼーっとして！」
「え？あ、すみません。ちょっと寝不足、かな」

百合香は誤魔化して笑った。
そんな話をしていたらすぐに朝礼の時間になった。


「百合香！」
「桜井さん！おはようございます！」


呼び声に振り向くと、朝礼の為に２階に来ていた綾がいた。
隣にいた坂谷も先輩である綾に挨拶を交わした。

「今日柳瀬くん休み？」

綾は百合香にこそっと言った。

（そういえば、昨日柳瀬さんは桜井さんから私の変だった理由を何か聞いた。といっていたけれど、一体なにを話したんだろう？

百合香はそのことを思い出して綾に尋ねた。


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