強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「桜井さん！昨日のお昼の話なんですけど」
「あ、あれね。ほんと、ごめんね。いやな話しちゃって…」
「いえ、それはもういいんですけど…」
「え？もういいってなんで？」

綾が鋭い突っ込みをして百合香を問い詰める。

「え？あ～、えぇと…」

百合香が何から伝えていいか迷っていたら朝礼の掛け声が聞こえて話が中断されてしまった。

「今日もお昼、一緒にしてもらうからね」

小声で綾が百合香にそういうと、柳瀬の代わりに朝礼の司会を坂谷がやっていた。





＊





そうして昼休みに一連の話を綾に告げる。

「えええええ！！」
「桜井さんっ」

響き渡る綾の声。休憩室の人たちが一斉に百合香と綾の方を見る。
2人は、すみません。と軽く頭を下げて体を小さくすると、声を潜めて話を続けた。

「本当に？じゃぁ2人は恋人なんだ？」
「…はい、多分」
「多分て！！完全にそうでしょ！！」

嬉しそうに話を聞いてる綾を見ると、なんだか自分のことなのにそんな風に喜んでくれてると思うとありがたく感じた。

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