強引な次期社長の熱烈プロポーズ
ガコン

綾と江川が盛り上がっている最中にエレベーターが到着した。
４人は乗り込むと、奥の方に柳瀬と百合香。扉側に江川と綾とで別れて立っていた。

「明日、休みだっけ？」
「あ、はい」
「そうか…」
「····」

そう言えば、明日は公休。柳瀬は普通に仕事だから会えるわけもない。
前だったら休みはそれなりに嬉しかったけど、こうなると休みがなくてもいいから一緒にいたいな、なんて思ってしまう。

百合香は一人頭の中でそんなことを考えながら柳瀬の顔を見つめていると柳瀬と目が合う。そこに江川がおもむろに振り返って2人を見た。


「あれ？二人して見つめあって！！」
「えっ！」

百合香が慌てる。

「何？二人の秘密？？」
「あぁ。まーね。」

「仮になんかあっても言えないですよねー。江川さん、口軽そうだから。」

鋭い江川に柳瀬は軽くかわす。そこにすかさず綾が割って入る。

「ええっひでぇ！」

江川が泣く振りするとエレベーターは１階に着いた。

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