強引な次期社長の熱烈プロポーズ
*
「ありがとうございました」
「いいえ」
お礼を告げてバスルームから戻ると、百合香と入れ替わりで柳瀬がシャワーを浴びに行った。
百合香はタオルで髪を拭きながら、前に見た机の上を眺めてみる。
「ほんと、ペンがいっぱい」
好きなものを目の前にすると自然と笑顔になり、百合香はきちんと整頓されている机の上のペンを手に取る。
横にはレポート用紙が開いてあって何か書かれているようだった。
ちょっと覗き見してみると、次のフェアでの企画とオリジナル商品のアイデアなんかが綺麗な文字でメモされていて、上司である柳瀬の姿をそこに確認した。
(こうやって自宅でも仕事をして、朝も早くに出て。
今までこうして見ることなんて出来なかったから、色んな智さんをみれてちょっと優越感。)
「盗み見?」
「ひゃあっ!!」
背後から急に声を掛けられて飛び上がる百合香。
「そんなに驚かなくても。あぁ。猫もダメな位だったな。」
いつかの勘違いの事件を蒸し返してまた意地悪く笑った。
「それはっ……あの時は、ごめんなさい。」
「いや。ごめん。言い過ぎたな。」
そういって柳瀬が百合香の頭にポンっと一回手を置いた。
「ありがとうございました」
「いいえ」
お礼を告げてバスルームから戻ると、百合香と入れ替わりで柳瀬がシャワーを浴びに行った。
百合香はタオルで髪を拭きながら、前に見た机の上を眺めてみる。
「ほんと、ペンがいっぱい」
好きなものを目の前にすると自然と笑顔になり、百合香はきちんと整頓されている机の上のペンを手に取る。
横にはレポート用紙が開いてあって何か書かれているようだった。
ちょっと覗き見してみると、次のフェアでの企画とオリジナル商品のアイデアなんかが綺麗な文字でメモされていて、上司である柳瀬の姿をそこに確認した。
(こうやって自宅でも仕事をして、朝も早くに出て。
今までこうして見ることなんて出来なかったから、色んな智さんをみれてちょっと優越感。)
「盗み見?」
「ひゃあっ!!」
背後から急に声を掛けられて飛び上がる百合香。
「そんなに驚かなくても。あぁ。猫もダメな位だったな。」
いつかの勘違いの事件を蒸し返してまた意地悪く笑った。
「それはっ……あの時は、ごめんなさい。」
「いや。ごめん。言い過ぎたな。」
そういって柳瀬が百合香の頭にポンっと一回手を置いた。