強引な次期社長の熱烈プロポーズ
〔只今、電話に出ることが出来ません。ピーっと鳴りましたら、お名前とご用件をお話し下さい。〕
ピー
(あ、留守電。)
百合香はほっとして、とりあえずまだ柳瀬を追いかけて渡せるかと急いで玄関に走って行った。
手にした電話から、メッセージ録音中の音声が聞こえてくる。
『もしもし。お忙しいところごめんなさい。柳瀬くん、昨日は送ってくれてありがとう。また改めて御礼させてください。』
百合香はその声が女性のものとわかるとディスプレイに視線を落とす。
【着信:杉浦まどか】
ドクン、ドクン、ドクン
百合香は一瞬息をすることを忘れて柳瀬を追いかけることを忘れる。
知らない名前、知らない関係。
つい昨日“信じる”と固く心に誓った筈なのに、柳瀬のことが好きすぎてすぐにその決意が揺らいでしまう。
ピー
(あ、留守電。)
百合香はほっとして、とりあえずまだ柳瀬を追いかけて渡せるかと急いで玄関に走って行った。
手にした電話から、メッセージ録音中の音声が聞こえてくる。
『もしもし。お忙しいところごめんなさい。柳瀬くん、昨日は送ってくれてありがとう。また改めて御礼させてください。』
百合香はその声が女性のものとわかるとディスプレイに視線を落とす。
【着信:杉浦まどか】
ドクン、ドクン、ドクン
百合香は一瞬息をすることを忘れて柳瀬を追いかけることを忘れる。
知らない名前、知らない関係。
つい昨日“信じる”と固く心に誓った筈なのに、柳瀬のことが好きすぎてすぐにその決意が揺らいでしまう。