強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「どちらまでいくんですか?」
「神戸と広島かな」
「結構遠いですね…」
「あのさ、そんなに敬語とか使わないで。なんかこっちまで『神野さん』て言わなきゃいけない気分になる」
柳瀬が自分の胸の中にいる百合香の顔を覗き込むようにして言った。
「気を付けます…」
「それ。それがなんか業務的で」
「あっ」
「…ま、仕方ないか」
柳瀬はふっと笑って百合香の顔を引き寄せキスをした。
そして短めのキスの後はお互いに腕を背中に回して寄り添う形で眠りにつく。
つい3日前には一人で寝ていたのに、今ではもうこうして傍にいてくれなければ眠れない位に百合香は柳瀬が必要になっていた。
だからこそさっきの出張の決定話もすごく不安になったのだった。
すー…
(あ。智さん、寝た。)
百合香はそうっと片手をずらして柳瀬の頭を撫でる。そして頬に手のひらを添えて、まじまじと顔を見ていた。
愛してる。いつからか、本当に。
こんなにも愛しく想ったことは今までになくて。
だからもしかしたら愛し方がわからなくて貴方を傷つけることもあるかもしれない。
百合香は抱き合った後でも今朝の電話がしこりになっていて柳瀬を責め立てそうで、自分の想いの重さで苦しめそうで怖かった。
百合香はそんなことはしないように、と誓うようにそっと頬キスをして目を閉じた。
「神戸と広島かな」
「結構遠いですね…」
「あのさ、そんなに敬語とか使わないで。なんかこっちまで『神野さん』て言わなきゃいけない気分になる」
柳瀬が自分の胸の中にいる百合香の顔を覗き込むようにして言った。
「気を付けます…」
「それ。それがなんか業務的で」
「あっ」
「…ま、仕方ないか」
柳瀬はふっと笑って百合香の顔を引き寄せキスをした。
そして短めのキスの後はお互いに腕を背中に回して寄り添う形で眠りにつく。
つい3日前には一人で寝ていたのに、今ではもうこうして傍にいてくれなければ眠れない位に百合香は柳瀬が必要になっていた。
だからこそさっきの出張の決定話もすごく不安になったのだった。
すー…
(あ。智さん、寝た。)
百合香はそうっと片手をずらして柳瀬の頭を撫でる。そして頬に手のひらを添えて、まじまじと顔を見ていた。
愛してる。いつからか、本当に。
こんなにも愛しく想ったことは今までになくて。
だからもしかしたら愛し方がわからなくて貴方を傷つけることもあるかもしれない。
百合香は抱き合った後でも今朝の電話がしこりになっていて柳瀬を責め立てそうで、自分の想いの重さで苦しめそうで怖かった。
百合香はそんなことはしないように、と誓うようにそっと頬キスをして目を閉じた。