強引な次期社長の熱烈プロポーズ
3.もうひとつの理由
*
「気持ちいいっ!」
百合香と柳瀬は車で郊外に出てきた。
数時間高速を走らすだけでいつもはビルに囲まれた景色だったのが緑や青空が目に入る程の場所にこれるなんて、と百合香は感激していた。
「天気がよくて良かった!」
「そうだな」
そんな会話をしながら外の空気を吸って満喫している百合香の横で、柳瀬は黙って景色を眺めてた。
(あれ、そう言えば智さんは煙草を吸うけど会社以外で吸ってるところを見てない気が…。車でも見たことないし、智さんの家ですらないかも。)
「ひょっとして煙草、遠慮してます?」
「まあ、吸わなくてもいいし」
「あんなに会社で喫煙室通うのに?」
「·····」
(あ、智さんが黙った。
私が言ったこと図星だったんだ。なんか可愛い!)
百合香は堪えきれなくてくすっと笑ってしまった。すると柳瀬がじろっと百合香を見て、形勢逆転を仕掛けてくる。
「そこまで言うならなんでか位わかってるんだろう?」
「····え?」
笑顔のまま柳瀬を見上げた瞬間だった。
あっという間に唇を奪われる。
「気持ちいいっ!」
百合香と柳瀬は車で郊外に出てきた。
数時間高速を走らすだけでいつもはビルに囲まれた景色だったのが緑や青空が目に入る程の場所にこれるなんて、と百合香は感激していた。
「天気がよくて良かった!」
「そうだな」
そんな会話をしながら外の空気を吸って満喫している百合香の横で、柳瀬は黙って景色を眺めてた。
(あれ、そう言えば智さんは煙草を吸うけど会社以外で吸ってるところを見てない気が…。車でも見たことないし、智さんの家ですらないかも。)
「ひょっとして煙草、遠慮してます?」
「まあ、吸わなくてもいいし」
「あんなに会社で喫煙室通うのに?」
「·····」
(あ、智さんが黙った。
私が言ったこと図星だったんだ。なんか可愛い!)
百合香は堪えきれなくてくすっと笑ってしまった。すると柳瀬がじろっと百合香を見て、形勢逆転を仕掛けてくる。
「そこまで言うならなんでか位わかってるんだろう?」
「····え?」
笑顔のまま柳瀬を見上げた瞬間だった。
あっという間に唇を奪われる。