強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「じゃあ、『いつも送って』って言うのは…」
「江川のこと!あいつがいつも先に潰れるから俺はいつも送る羽目になるんだよ」

「だから、今度お礼を…って。その時は是非百合香さんもね。」


(信じられない…
こんな勘違いって…
私、すごく失礼なことを…しかもめちゃくちゃ恥ずかしい!!!!!)


「へ、変なこと言ってごめんなさい!」

百合香は思い切り頭を下げた。
まどかは笑いながら百合香に近付いて肩にそっと手をのせた。

「ふふっ。顔上げて?勘違いさせた私達が悪いんだから気にしないで。ねぇ柳瀬くん」
「···ああ」
「それにしてもこんな真っ直ぐで、可愛い彼女だなんて、柳瀬くんもすみにおけないわね」


待ち合わせをしているから。と、まどかはそれからすぐに別れてしまった。
その後ろ姿を柳瀬と見送ると、百合香は気まずくて顔を横に向けることができないでいた。


「昨日の夜の考え事ってまさか…」
「い、言わないで」

自分だってかなり落ち込んでる。こんなバカみたいなオチだったとは…しかもまどかのいる前で。
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