強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「速水様、是非また新商品が入荷の際にはご試筆にお越しください」
「····狡い人ね」
振り返ってにっこり笑うと、また近々。と言って速水はいなくなった。
百合香は一部始終を見聞きしてしまったことに安心と、申し訳なさを感じていた。
柳瀬はメモをゴミ箱に入れると、通常業務に戻り、ファイルを持ってカウンターから出ていった。
「柳瀬さんて、彼女いるんだ」
「えっ??」
油断していたが、近くには坂谷がいた。
物凄く楽しそうに百合香に話しかけてくる。
「柳瀬さんて、プライベート謎だからすごい興味あるな!ね?」
「え…?はあ。」
「神野さんは興味ない?あ、でもそれはそれで良かった!」
坂谷は一人話を盛り上げてテンションが上がっている。
百合香は退散するきっかけがなくてただ発注書とにらめっこをして誤魔化すだけだ。
「そう言えばこの間途中になったけど、神野さんは彼氏いるの?」
「···好きな人いますよ」
「えっ!マジ···でもさ、まだ付き合ってるわけじゃないんだもんね?」
今日はさすがに綾が助け船を出してくれることはない。
百合香はほとほと疲れた時にまたヒールの音が近くに聞こえた。
「····狡い人ね」
振り返ってにっこり笑うと、また近々。と言って速水はいなくなった。
百合香は一部始終を見聞きしてしまったことに安心と、申し訳なさを感じていた。
柳瀬はメモをゴミ箱に入れると、通常業務に戻り、ファイルを持ってカウンターから出ていった。
「柳瀬さんて、彼女いるんだ」
「えっ??」
油断していたが、近くには坂谷がいた。
物凄く楽しそうに百合香に話しかけてくる。
「柳瀬さんて、プライベート謎だからすごい興味あるな!ね?」
「え…?はあ。」
「神野さんは興味ない?あ、でもそれはそれで良かった!」
坂谷は一人話を盛り上げてテンションが上がっている。
百合香は退散するきっかけがなくてただ発注書とにらめっこをして誤魔化すだけだ。
「そう言えばこの間途中になったけど、神野さんは彼氏いるの?」
「···好きな人いますよ」
「えっ!マジ···でもさ、まだ付き合ってるわけじゃないんだもんね?」
今日はさすがに綾が助け船を出してくれることはない。
百合香はほとほと疲れた時にまたヒールの音が近くに聞こえた。