強引な次期社長の熱烈プロポーズ
*
「それじゃ、私はあとは1階に寄って社に戻ります」
「はい。よろしくお願いします」
笑顔で一礼して階段を下りていく美雪をみて、柳瀬は思うことがあった。
さっきのエレベーターでの会話。
なんで急に百合香の話をしたのか。
坂谷が気があるというのはまぁよく見れば誰にでも気付きそうなものだからどうってことはないんだが何か引っかかる。
(俺を煽るような物言いだった。)
勘の良い柳瀬が思考を張り巡らせているときに正面から百合香の姿が入ってきて一瞬停止してしまった。
「あ、休憩から戻りました」
「・・・ああ」
すっと柳瀬を通り過ぎてカウンターへと入っていく百合香。
柳瀬は百合香の後を目で追う。
カウンターの中で坂谷に何か話しかけている。
休憩どうぞということだというのもわかっているが、やはりどこかに面白くないと感じている自分が存在していた。
(もし、俺と百合香のことが公にでもなれば、異動どころか彼女が…阿部さんがなにか仕掛けてきそうだな。)
坂谷が、休憩入ります。と声を掛けてバックヤードへ行く後ろ姿を見て、柳瀬は胸の奥がざわついた。
「それじゃ、私はあとは1階に寄って社に戻ります」
「はい。よろしくお願いします」
笑顔で一礼して階段を下りていく美雪をみて、柳瀬は思うことがあった。
さっきのエレベーターでの会話。
なんで急に百合香の話をしたのか。
坂谷が気があるというのはまぁよく見れば誰にでも気付きそうなものだからどうってことはないんだが何か引っかかる。
(俺を煽るような物言いだった。)
勘の良い柳瀬が思考を張り巡らせているときに正面から百合香の姿が入ってきて一瞬停止してしまった。
「あ、休憩から戻りました」
「・・・ああ」
すっと柳瀬を通り過ぎてカウンターへと入っていく百合香。
柳瀬は百合香の後を目で追う。
カウンターの中で坂谷に何か話しかけている。
休憩どうぞということだというのもわかっているが、やはりどこかに面白くないと感じている自分が存在していた。
(もし、俺と百合香のことが公にでもなれば、異動どころか彼女が…阿部さんがなにか仕掛けてきそうだな。)
坂谷が、休憩入ります。と声を掛けてバックヤードへ行く後ろ姿を見て、柳瀬は胸の奥がざわついた。