強引な次期社長の熱烈プロポーズ
6.ホットコーヒー
*
夕礼が終わると、他愛ない話で長谷川と盛り上がりながらエレベーターに乗った。
勿論、長谷川との話は楽しかったけど、坂谷の視線を、気づいてない。と誤魔化すためでもあった。
酷いかもしれないけど、今出来る自分の精一杯。
好きな人はいると伝えてはいるし、これ以上二人きりで話すチャンスを作らないように。
百合香は着替えると、坂谷がいないか周りをちらっと確認した。
喫煙室に人がいるのを確認すると、それは柳瀬でついそのまま見ていたら目が合ってしまった。
柳瀬がジェスチャーで“行け”と手を動かすから、はっとして慌てて百合香は事務所を出た。
エレベーターはちょうど5階に止まったままで、急いで乗り込むと、一人で1階へと降りていった。
裏口から外に出る。
とりあえず誰も周りにはいないけれど普段帰る方向に足を向ける。
柳瀬の車は逆方向。
だけどまだ煙草を吸っていたし、多少遠回りや寄り道をしたところで問題はないと思ったのだった。
彼女が彼を待ってるとは知らずに。
夕礼が終わると、他愛ない話で長谷川と盛り上がりながらエレベーターに乗った。
勿論、長谷川との話は楽しかったけど、坂谷の視線を、気づいてない。と誤魔化すためでもあった。
酷いかもしれないけど、今出来る自分の精一杯。
好きな人はいると伝えてはいるし、これ以上二人きりで話すチャンスを作らないように。
百合香は着替えると、坂谷がいないか周りをちらっと確認した。
喫煙室に人がいるのを確認すると、それは柳瀬でついそのまま見ていたら目が合ってしまった。
柳瀬がジェスチャーで“行け”と手を動かすから、はっとして慌てて百合香は事務所を出た。
エレベーターはちょうど5階に止まったままで、急いで乗り込むと、一人で1階へと降りていった。
裏口から外に出る。
とりあえず誰も周りにはいないけれど普段帰る方向に足を向ける。
柳瀬の車は逆方向。
だけどまだ煙草を吸っていたし、多少遠回りや寄り道をしたところで問題はないと思ったのだった。
彼女が彼を待ってるとは知らずに。