強引な次期社長の熱烈プロポーズ
まさかこんな風に真正面から仕掛けてくるとは。
柳瀬は重い溜め息をついてポケットから携帯を取り出した。
暗い中でディスプレイが白く光る。待ち受け画面には不在着信が1件と表示されている。
それは勿論百合香ではなく、先程の美雪のもの。
正直、出張に行くのが気が重くなってきた。
ただでさえ百合香をおいて行くのが気掛かりなのに、余計なことをされそうだ。
(放っておけばいいかと思っていたのは甘かったか―――。)
柳瀬はディスプレイを見つめたまましばらく動かずにいた。
そして我に返ると、時計を見て待っている百合香のことを思い出す。
足早に車へ向かう途中に柳瀬は百合香へ、不在着信の表示に構うことなく電話帳を開き、発信ボタンを押した。
PRRRRR PRRRRR
『はい』
「ああ、俺。遅くなって悪い。今どこ?」
『今······あっ!』
「百合香っ?どうした!?」
急に百合香の声が途切れて焦ると、思いもよらない声が電話口から聞こえてきた。
『よ~う。色男。』
「え、がわっ…?」
柳瀬は重い溜め息をついてポケットから携帯を取り出した。
暗い中でディスプレイが白く光る。待ち受け画面には不在着信が1件と表示されている。
それは勿論百合香ではなく、先程の美雪のもの。
正直、出張に行くのが気が重くなってきた。
ただでさえ百合香をおいて行くのが気掛かりなのに、余計なことをされそうだ。
(放っておけばいいかと思っていたのは甘かったか―――。)
柳瀬はディスプレイを見つめたまましばらく動かずにいた。
そして我に返ると、時計を見て待っている百合香のことを思い出す。
足早に車へ向かう途中に柳瀬は百合香へ、不在着信の表示に構うことなく電話帳を開き、発信ボタンを押した。
PRRRRR PRRRRR
『はい』
「ああ、俺。遅くなって悪い。今どこ?」
『今······あっ!』
「百合香っ?どうした!?」
急に百合香の声が途切れて焦ると、思いもよらない声が電話口から聞こえてきた。
『よ~う。色男。』
「え、がわっ…?」