強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「…私も聞かせてもらえますか?」
「なに?」
「阿部さんのこと…」
「····勿論。納得いくまでね」
ハンドルとギアをせわしく操作しながらちらりと百合香の方を見て笑った。
責め立てたいんじゃない。
ただ、全て智さんの口から聞いた方が安心出来るから。他の誰にも惑わされないように、揺らがないように。
「今日は遅くなったし、なんとなく外で…って気分じゃないから家でいい?」
「はい。全然構いません」
そして2人はコンビニに立ち寄ってから柳瀬のマンションへと移動した。
(なんだか連日ここに来ているけどいいのかな。
付き合い始めたからってこんなに初めから入り浸っていたらすぐ嫌になっちゃったりしないかな。)
そんな気持ちが態度に出てたのか、相変わらず百合香は部屋にあがっても、リビングの隅の方にひっそりと立つだけで落ち着かない様子でいた。
それを見かねて柳瀬が声を掛ける。
「なんで毎回そうなるの」
「えっ、あ…なんか、図々しいかな…って」
「そんなこと思わないし、逆に君は少し図々しい位になった方がいい」
「え!それはいやです」
(図々しくなんて!)
百合香は出来るだけ人に迷惑を掛けず、目立たず、嫌われることのないような人間でいたい。
柳瀬は百合香の即答を聞いて、『だろうね』と笑ってた。
「なに?」
「阿部さんのこと…」
「····勿論。納得いくまでね」
ハンドルとギアをせわしく操作しながらちらりと百合香の方を見て笑った。
責め立てたいんじゃない。
ただ、全て智さんの口から聞いた方が安心出来るから。他の誰にも惑わされないように、揺らがないように。
「今日は遅くなったし、なんとなく外で…って気分じゃないから家でいい?」
「はい。全然構いません」
そして2人はコンビニに立ち寄ってから柳瀬のマンションへと移動した。
(なんだか連日ここに来ているけどいいのかな。
付き合い始めたからってこんなに初めから入り浸っていたらすぐ嫌になっちゃったりしないかな。)
そんな気持ちが態度に出てたのか、相変わらず百合香は部屋にあがっても、リビングの隅の方にひっそりと立つだけで落ち着かない様子でいた。
それを見かねて柳瀬が声を掛ける。
「なんで毎回そうなるの」
「えっ、あ…なんか、図々しいかな…って」
「そんなこと思わないし、逆に君は少し図々しい位になった方がいい」
「え!それはいやです」
(図々しくなんて!)
百合香は出来るだけ人に迷惑を掛けず、目立たず、嫌われることのないような人間でいたい。
柳瀬は百合香の即答を聞いて、『だろうね』と笑ってた。