強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「でもこれ…今もありました?」
「んーん!私が万年筆に居たときに廃盤になって。それでうちの在庫の最後って一本がそれ」
「へぇ…羨ましい」
「そういえば百合香はまだ一度も買ったことないの?」
綾は百合香からボールペンを受け取って言った。
「なかなか巡り会えなくて…」
「ふぅん。いい人には巡りあったのにね!」
百合香の返答に綾が冷やかしながらさらに答えた。
「も、もう!桜井さん!」
「ふふー!百合香顔赤いよ!」
さっきまでの雰囲気と打って変わって和やかな、女子会ムードが漂う。
「まあ、ゆっくりいいペン選んだらいいよ」
「…そうですね!」
そう答えた百合香には、ひとつ気になっているものはあった。
いつかの日、柳瀬と出掛けた先での“桜”。
だけどあれから実物を手にしてはいないし、“オーシャン”というメーカーが今は美雪を連想させて、しばらく記憶が遠ざかっていた。
「んーん!私が万年筆に居たときに廃盤になって。それでうちの在庫の最後って一本がそれ」
「へぇ…羨ましい」
「そういえば百合香はまだ一度も買ったことないの?」
綾は百合香からボールペンを受け取って言った。
「なかなか巡り会えなくて…」
「ふぅん。いい人には巡りあったのにね!」
百合香の返答に綾が冷やかしながらさらに答えた。
「も、もう!桜井さん!」
「ふふー!百合香顔赤いよ!」
さっきまでの雰囲気と打って変わって和やかな、女子会ムードが漂う。
「まあ、ゆっくりいいペン選んだらいいよ」
「…そうですね!」
そう答えた百合香には、ひとつ気になっているものはあった。
いつかの日、柳瀬と出掛けた先での“桜”。
だけどあれから実物を手にしてはいないし、“オーシャン”というメーカーが今は美雪を連想させて、しばらく記憶が遠ざかっていた。