強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「いらっしゃいませ」
「予約しております阿部ですが」
「お連れ様がいらっしゃってます」
そう言って個室に通された。
障子の戸に堀ごたつ。メニューはひとつひとつ手書きで壁に貼られていて、日本酒の種類が豊富なお店だった。
部屋に入ると奥に男性が二人座っていて、柳瀬が入ると笑顔で迎え入れてくれた。
「柳瀬くん、お疲れ様」
「どうも。ご無沙汰しております、金山さん」
先に声を掛けてくれた人物は、オーシャンの万年筆職人。年齢は50過ぎ。
体格はがっしり。口元には髭を生やし、もっさりとした黒髪は見た目からも職人の雰囲気を感じさせる。
柳瀬は既に何度か顔を合わせたことがあるため、緊張することはなかった。
「こちらは笹森です」
「初めまして」
もう一人の男性を美雪が紹介してくれた。
彼は異動してきて1年余りだが、元が工場出身のため、引率に抜擢された。
笹森は体格は細身で、色白、眼鏡と物静かな印象である。年齢は40位だろうか。
「予約しております阿部ですが」
「お連れ様がいらっしゃってます」
そう言って個室に通された。
障子の戸に堀ごたつ。メニューはひとつひとつ手書きで壁に貼られていて、日本酒の種類が豊富なお店だった。
部屋に入ると奥に男性が二人座っていて、柳瀬が入ると笑顔で迎え入れてくれた。
「柳瀬くん、お疲れ様」
「どうも。ご無沙汰しております、金山さん」
先に声を掛けてくれた人物は、オーシャンの万年筆職人。年齢は50過ぎ。
体格はがっしり。口元には髭を生やし、もっさりとした黒髪は見た目からも職人の雰囲気を感じさせる。
柳瀬は既に何度か顔を合わせたことがあるため、緊張することはなかった。
「こちらは笹森です」
「初めまして」
もう一人の男性を美雪が紹介してくれた。
彼は異動してきて1年余りだが、元が工場出身のため、引率に抜擢された。
笹森は体格は細身で、色白、眼鏡と物静かな印象である。年齢は40位だろうか。