強引な次期社長の熱烈プロポーズ


お酒も程よく酔いが回り始める頃、テーブルには日本酒が乗っていた。

美雪が化粧室へと席を外した。
個室には男3人だ。


「柳瀬くんは今いくつになった?」
「もう30ですよ」
「そうか。じゃあそろそろあれか?いい人いるのか?」
「あ、ぼくもそれ気になります!柳瀬さんてモテますでしょ?」

金山のお決まりの話題にお酒が入った笹森が乗っかってきた。

「いや、僕の話はいいですよ」
「またまた!いいじゃないですか」

さっきまで控えめだった笹森がなかなかしつこい。すると金山が口を開いた。

「もし相手がいないなら阿部なんかどうだ?」

わはは!とノリと本気とを混ぜたように柳瀬に言った。
そんな金山に柳瀬はきっぱりと答える。


「いえ、申し訳ありませんが、僕には決めた女性がいますから」


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