強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「内緒よ?明日から3日一緒だから頑張るわ」
「ま、マジっすか…!」

美雪は人差し指を口にあてて、軽くウインクをする。坂谷は興奮のあまり、お酒とは関係なく顔を赤くした。
そして美雪は坂谷を煽るように言った。


「だから、坂谷くんも明日から勝負どころかも!」
「えっ」
「上司の柳瀬さんがいないなら、社員の二人が協力するんでしょ?親密になるチャンスかもってこと!」
「チャンス···」


美雪にそう言われると、確かに今までなんの因果か柳瀬に水を刺されていた気もする。
その柳瀬がいないのなら、百合香と近付くのもできる気がすると一念発起する思いになった。

そして坂谷が力強く頷くと、美雪は笑顔で部屋に戻った。

< 281 / 610 >

この作品をシェア

pagetop