強引な次期社長の熱烈プロポーズ
『でも、もう休まなきゃ明日に響きますね』
「ああ、君の方が心配だけど」
『もう!』
「ははっ、冗談。ゆっくり休んで。おやすみ」
『・・・おやすみなさい』


そうして電話を終えてソファによしかかる。

(なんだか一気に仕事モードがオフになってしまったな…)

百合香の存在は凄い。

少し天井を見つめた後、電話の前にしようと思っていたことをする為に再び立ち上がると、出張の準備を手早く終わらせて眠りに着いた。



そして時を同じくして、百合香もまた、電話越しの柳瀬の声を反芻しながらゆっくりと瞼を閉じて眠りについていた。


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