強引な次期社長の熱烈プロポーズ

8.2日目·東京

サー...


(ん?
まだ薄暗い。何時?)


もぞもぞと布団の中で動き回り、寝る直前まで手の中にあった携帯を探す。
あれだけ握り締めていた筈の携帯は、シーツの波間にのまれて何処かへ行ってる。

やっとの思いで指先に携帯が当たって見つけると、知りたかった時刻よりも先に、その携帯の異変に気が付く。

薄暗い部屋に携帯のランプが規則的に浮き出て光る。
慌てて携帯電話を開くと、ずっと待っていた人からの連絡が入っていた。


さっきよりも雨の降る音が鮮明に聞こえる。



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